
薬草を使った治療、すなわち「薬草治療」は、古くからヨーロッパそして世界各地で伝承されてきた補足医療/代替療法です。
英国では、補足医療(針・灸・指圧・中医・アロマセラピーなど含む)は近代医学を補足、またはそれに替わるものとして人々の間で大いに利用されています。
その中でもハーブ治療(Herbal Medicine)は、何世紀にも渡って人々の病気や健康回復に役立ってきた伝統医療として歴史も古く、また補足療法の一つとして、現在でも多くの方から支持されています。
このハーブ治療の特徴は、症状や病気を押さえ込むのではなく私達が本来持つ自然治癒力を向上しながら悪化となる要因や箇所を緩和・改善していくという療法にあります。同じ「病名」でも個人個人によって心身に感じる不快感や症状が異なるように、ハーブ治療では、個々が抱える症状や個人の体質、また生活習慣に合わせてハーブが処方され、病気や体調不良に悩まれる方々の回復・改善のお手伝いをしていきます。
また、ハーブが安全にそしてより効果的な治療に使われていくように専門家によって各専門機関では、薬効や成分分析などの研究が日々行われています。

どんな治療なの?
ハーブ治療では、その時の「病気や症状」を診るだけではなく、どのような要因が病気を引き起こしているのかを検討しながら、心と身体を「総合的に診断」し、人間が本来持つ自然治癒力を高めながら『精紳と身体の両面からの健康』を促す治療を目指します。
実際、どんな風に治療が進んでいくのかご紹介いたしましょう。
1)コンサルテーション
まずは、「どんな症状があるか」「どんな病歴があるか」など、普段病院で問診表に書き込むような
内容を伝えていただきながらコンサルテーションが始まってきます。
メディカルハーバリストはその方が抱えていらっしゃる症状を注意深く聞きながら、それに対して
・ どのように始まったか?
・ 症状が軽減する又は悪化する要因があるか?
・ ストレス・食べ物・気温・湿度・睡眠・生理周期などと関連があるか?
・ 生活習慣については?
・ 体質やご自身の性格・嗜好は?
などの細かな質問を交えつつ「心と身体」の状態をゆっくりと診ながら、どのような要因が病気を引き起こしているのか、その症状や病の本質を見極めていきます。
2)診断
ハーブ治療での診断は問診(カウンセリング)のほか、血圧や脈拍、また必要に応じて触診や聴診、尿検査なども行われていきます。
また治療や処方に必要と判断すれば、血液検査や肝機能検査、ホルモンバランスの検査、CTスキャンなどの精密検査を病院で行う事をすすめることもあります。
上記の近代医学に基づいた診断のほか、「脈診」「舌診」「皮膚の状態」「息づかい」「口臭の有無」「話し方」「全身の様子」なども診断の中に取り入れていきます。(*ハーバリストによっては脈や舌診を取り入れない場合もあります)
3)治療方針の決定
これらのカウンセリングと診断を行ったのち、その方の状態や体質、体力などを見極めながら、どのように治療を行っていくか治療の方針を決めていきます。
ここで個々に見合ったハーブの処方がおこなわれていくわけですが、使用されるハーブは、病名や症状によって選ばれるのではなく「その人」に合ったものが処方されます。急性、慢性、両方の症状がある方などの状態によって使うハーブの種類や必要量は異なり、同じ「病名や症状」を持っていても、患者さん個人個人によって処方されるハーブの種類や使用量が違います。
また、ハーブのみで治療を行うか、鍼やマッサージなどとの並行治療を行うかなど、患者さんのご要望をふまえながら無理のない治療方法を決定していきます。必要であれば同時に食生活のアドバイスなども行っていきます。
また現在何らかの薬(例:降血圧剤、ステロイド、漢方薬/中医薬を含む等)が投与されている場合には、その薬との適合性を考慮してハーブが処方されてていきます。
治療時間と使用するハーブの形
[初診]約50分の問診・診察を行います
[再診]約30分
(若干症状により異なる場合もあります)
使用するハーブは内服薬として、チンキ(ハーブをアルコールで浸出した製剤)、ドライハーブ、外用薬としてハーブクリーム、ハーブオイル、芳香水蒸留水などが個々の症状に合わせ処方されます。
アルコールが苦手な方であれば「浸剤・煎剤・カプセル剤」など、アルコールが大丈夫であれば「チンキ剤」が使用されます。身体に熱がこもっている場合または冷えている場合など、状態だけでなく体質などによっても処方される製剤の形が変わっていきます。
ハーブ治療が有効な症状
ハーブ治療は、風邪から副鼻腔炎や花粉症などのアレルギー、アトピー性皮膚炎などの皮膚炎、高血圧、頭痛、不眠、鬱や不安などのストレス性の症状、また更年期障害やPMS(月経前症候群)また月経困難などの女性特有の病気、IBS(過敏性腸症候群)、胃潰瘍、血行障害などの患者さんが抱えるさまざまな症状から、「病気ではないけれど、何となく体調が悪い」「体質改善をしたい」といったケースにも有効です。
診断の結果、症状によっては医者やほかの治療をご紹介またはおすすめする場合もあります。
ハーブ治療でのハーブは、漢方薬と同じように急性の症状や慢性の症状など個人の体質や症状にあわせて処方されていきます。患者さんによって症状がすぐに改善される場合もあれば、特に慢性疾患の場合などは治療が長期にわたることもあります。
半年から1年くらいかけて、体質や症状の変化にあわせてハーブの処方を調節しながら時間をかけてゆっくりと症状を改善へと導いていくケースもあり、治療にかかる期間は患者さんによってさまざまですので、まずはご相談下さい。